【実体験】騒音被害で警察を呼んでもいいの?~警察を呼ぶときの注意点と流れ~
集合住宅に住んでいると問題になるのはやはり騒音。
飲み会、楽器の演奏、洗濯機の音など、自分ではそんなつもりは無くても他人からすると騒音になってしまう音は沢山あります。
私はこの前、深夜2時まで宴会をしていた隣の騒音に耐え切れずに警察を呼んでしまいました。
最初は「騒音なんかで警察呼んでいいのかな?」「怒られないかな?」なんて思っていましたが結果的には警察を呼んでよかったと思っています。
そこで、騒音に悩んでいる人の為に騒音で警察を呼ぶときのメリットや注意点、流れについてまとめました。
実際に通報した時のやり取りも記事にありますので参考にしてください。
- 騒音っていってもどのレベルなら通報していいの?
- まずは警察を呼ぶ前にできることを考える
- 警察を呼ぶときの注意点
- 騒音で警察を呼ぶときに聞かれたこと(警察との会話内容)
- 警察を呼んだその後の話
- 被害届を出すのも一つの手段
- 最後に
騒音っていってもどのレベルなら通報していいの?
警察を呼ぶとき、最初に気になるのは「そもそも今、聞こえているこの音は騒音なのか?」ということです。
単に神経質になっているだけかもしれない、そう思ってしまう方は多いでしょう。
そこでまずはしっかりと騒音の定義を知っておきましょう。
そうすれば自信をもって通報できますよね。
では騒音の定義とは?
騒音と認められる音量は昼間は55デシベル以上、夜間では45デシベル以上というレベルの音です。
これを日常生活と照らし合わせると「普段の人の話声」や「お風呂の排水音」などが55デシベル程度、「エアコンの風の音」や「木の葉が風になびく音」が45デシベル程度です。
壁があるのに隣の部屋から「普段の人の話し声」くらいの音量の音が聞こえたらその部屋の人は非常に大きな音を出しているに違いありません。
また夜間に関してはあなたが隣の部屋の人の声やスピーカーの音が気になる!と思えばその時点で騒音とみなされます。
だから「うるさく感じるけど・・・もしかして自分が神経質になっているだけかも?」なんて考える必要はありません。みなさんが思っている以上に騒音とみなされる音量の敷居は低いのです。
環境省の定義によりますとこの基準は「健康上に被害が出ないレベル」となっています。
逆を言えば「うるさいな~」なんて思いながら生活をしていれば健康に被害が生じるという意味でもあります。
音が気になって眠れない、隣がうるさくてイライラする・・・そういったストレスを溜め込む前に騒音対策に乗り出しましょう。
騒音についてもっと詳しく知りたい方はこちらの環境省HPに詳細が乗っています。
環境省_騒音に係る環境基準について
まずは警察を呼ぶ前にできることを考える
警察を呼ぶことは決して悪いことではありません。
警察の方は騒音による通報に慣れています。それに守秘義務もしっかりと守ってくれます。警察の方は「誰が通報したの?」なんて聞かれても絶対に言うことはありませんし、そもそも警察自体が誰が通報したのか知らない場合もあります。
なので逆恨みされる心配もありません。
しかし、もし他に何かできることがあるのなら警察を呼ぶ前に勇気を持って行動をしてみましょう。相手にも悪気が無く、自分の出している音が他人に迷惑をかけているという自覚が無い場合もあります。
注意をすれば「あ、すいません。気をつけます」なんて感じで気をつけてくれる優しい人かもしれません。そんな優しい人に警察を呼ぶのは可哀想ですもんね。
警察を呼ぶ以外の騒音対策の定番としては
- 管理人に連絡をする
- 壁ドンをして「うるさい」と言う気持ちを伝える
- 手紙などの書類をポストに入れる、貼り付ける
- 直接訪問をして困っていることを伝える
などあります。
直接訪問して文句を言うのは勇気がいりますよね。しかも口論になりトラブルになることも。
なので直接訪問をする方は十分にリスクを考慮した上で行いましょう。
ちなみに私は直接訪問をするリスクをとる必要はないと考えております。
*直接文句を言った後、すぐに警察を呼ぶと誰が警察を呼んだかがわかってしまうため、注意しましょう。
警察を呼ぶときの注意点
警察を呼ぶ前に警察を呼ぶ時の注意点を確認しておきましょう。
警察を呼ぶことのデメリットもありますし、「110」以外の通報方法もあります。
そういったことを把握したうえで通報するかの判断をしましょう。
警察を呼ぶメリットとデメリット
警察を呼ぶことにはメリットもデメリットもあります。
まずはそれをしっかり把握したうえで警察を呼ぶかの判断をしましょう。
警察を呼ぶメリット
- すぐに騒音が収まる(即効性)
- 今後も騒音が出し難くなる(継続性)
- 誰が呼んだかわからないため、逆恨みされない(匿名性)
警察を呼ぶデメリット
- 逆ギレしてより酷くなる可能性がある
- 部屋数の少ないアパートでは、誰が警察を呼んだかわかってしまう可能性がある
緊急性が無いなら#9110を考えてみては?
何度も言っておりますが、騒音は犯罪ですので警察を呼ぶことは正しいことです。
しかし、どうしても警察に電話するのは怖い・・・という方はいると思います。
そんな人は是非、#9110に電話してみてください。
#9110は警察内にある相談窓口につながる電話番号で、犯罪なのかどうなのか分からないけど困っているという人向けのサービスです。
こちらであれば警察を呼ぶよりは行動しやすいのかなと感じます。
相談した後に警察を呼ぶという選択肢もある可能性があります。
なのでどうしても警察を呼びたくない、けど騒音には耐えられない・・・という方は試してみてはいかがでしょうか?
警察に対する相談は 警察相談専用電話 #9110へ | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン
警察を呼ぶなら交番に連絡するより「110」に電話する
必ず、町の交番に直接電話するよりも「110」へ連絡しましょう。
「110」はなんか気が引ける、、、と感じついつい町の交番に連絡してしまう人がいます。
しかし、警察を呼ぶ決断をしたのであれば「110」に電話してください。
町の交番では相手にしてくれない場合があります。
また、騒音は一度の注意では収まらないことがあります。
そうなると再び警察に頼ることになりますが、何度も直接、町の交番へ連絡していると相手にしてくれなくなります。
「110」への通報では絶対にそのようなことはありません。
「注意してください」と言えば必ず出動命令を出してくれます。
というか110番通報があったらそこにいく義務が生じます。
そのため、今後のことも考えるのであれば110に連絡した方が良いでしょう。
繰り返しになりますが絶対に近所の交番へ連絡するのではなく、「110」へ連絡してください。
騒音で警察を呼ぶときに聞かれたこと(警察との会話内容)
これは私が実際に電話したときの会話内容です。
この時は深夜2時ごろ、帰宅すると隣の家から大きな声で騒ぐ声が聞こえました。
どうやら大人数で飲み会をやっている模様。しかも熱かったからか玄関の扉は開けっ放しのままです。
なので声が外まで丸聞こえでどう考えても寝ることが出来ないと感じました。
そこで勇気をもって110に通報。
このとき私は自分の携帯を使って電話しました。
ガチャッ
警察「事件ですか?事故ですか?」
私「事件でも事故でもないんですけど、、、騒音です」
警察「人の声ですか?物音ですか?」
私「人の声です」
警察「では現場の住所を教えてください」
私「○○県○○・・・○○マンションの3階の一番奥の部屋です。すいません部屋番号まではわかりません」
警察「○○マンションですね。確認いたします。」
警察「○○県○○・・・○○マンションの3階の右奥の部屋ですね?」
私「はい」
警察「差し支えが無ければあなたのお名前を教えていただけますか?」
私「はい。○○です」
*ここで匿名でお願いすることもできます。もしオートロックの家に住んでいる場合、警察が来たらロックを開けてあげるなどの行為が必要になることもあるそうです。
警察「現場の警察官にお会いになりますか?」
私「いえ、会わなくて良いです。」
警察「かしこまりました。」
会話はこんな感じでした。
10分後、警察官の方が二人やってきました。
もし、警察の方が来る前に飲み会がが収まっていたら無駄足になっちゃうなーと心配していたのですが、警察が来たときにもしっかりとうるさかったので警察の方は迷わず件の部屋へ。
警察とその部屋の主が話していた時間は数分程度でしたが、その後さっきまでの騒音が嘘のように静かになりました。
少し聞き耳を立てていたのですが、未成年が集まってお酒を飲んでいたらしく、騒音+未成年飲酒のダブルパンチできつく怒られたみたいでした。
誰でも警察に注意されると少しは意識するようになりますよね。
少し勇気が必要でしたが、警察の方のおかげで無事に私の安眠を守ることが出来ました。
警察を呼んだその後の話
警察を呼んだその日、朝までずっと静かなままでした。
みんなが帰宅したということではないようですが、おとなしい飲み会に切り替えたようです。
やはり警察を呼んでよかったなと思いました。
一方で、心配していたのは今日だけ静かになったけど、明日からまた同じようなことがあるのでは?ということです。
結論から申しますと以前よりずっと改善されたかなと思います。
相変わらず飲み会は開いておりますが、かなり落ち着いた飲み会をしております。
意識しているのか11時以降は特に静かでストレスなく眠ることができています。
私が住んでいるフロアは3部屋しかなく、階下は事業所なので私が警察を呼んだことは確実にバレています。
しかし、特に嫌がらせを受けたり関係が悪化したということはありませんでした。
(そもそも交流が薄かったですが。。。)
なので警察を呼んで正解だったかなと思います。
被害届を出すのも一つの手段
警察を呼んでも効果が無い、毎日毎日騒音で耐えられないという場合、被害届を提出するという手段もあります。
被害届とは警察に「犯罪で被害を受けた(ている)います。」と申告する届け出のことです。
被害届を提出しても必ずしも警察側に捜査義務が発生するものではありませんが、ある程度立件する目途があるのであれば捜査が開始される可能性が高いです。
立件とは事件として取り上げられるか?という意味であり、つまり犯罪と明確に言える場合は被害届が受理され、捜査が開始されます。
(繰り返しになりますが、被害届が受理されたからと言って必ずしも捜査が開始されるわけではありません。)
その為、騒音被害で被害届を出す際にはある程度証拠を残しておきましょう。
・録音やビデオなどで騒音が分かるような記録をとる。
・音量を測定できる装置で騒音が何デシベルなのか記録する。
・健康被害にあっている場合は医者の診断書を準備する。
これらの記録が残っていれば被害届が受理される可能性は高いです。
(被害届は警察側には受理する義務があるのですが実際は受理されないことも・・・・なので証拠は必須です。)
次に警察に捜査を開始してもらうために必要な立件できるか、犯罪と言えるか?という点についてです。
これはある程度のレベルの騒音でなければならず、騒音と定義される音量であっても洗濯機や足音など生活音レベルでは犯罪と言い切れません。
大音量で音楽を流していたり、深夜にどんちゃん騒ぎのパーティーをやるなど、明らかな迷惑行為と言える場合には犯罪と言える可能性が高いです。
捜査が開始されれば解決する可能性は高いですが、すこしハードルがありますので証拠を集めてまずは警察に行き、実際に被害届を提出すべきか?捜査してもらえるのか?などを相談しても良いかもしれません。
(少し長期戦になりますが、被害届を出す方は頑張りましょう!)
最後に
アパートやマンションで全く人を気にせず音を出す人っていますよね。私にはそれがとても不思議で仕方ないです。
なんで他人のことを考えられないんですかね?
そういえば私の友人には騒音トラブルを起こした隣人を引越しさせたつわものがいます。彼は夜中にダンスの練習をする隣人に悩んでいました。しばらく我慢していたのですが、あるとき、ついに我慢ができなくなり、新聞紙の切り抜きを組み合わせて「夜中踊るのやめてください」という手紙を出したそうです。(脅迫状みたいなやつ)
その後、隣人はピタッっとダンスをやめただけでなく、数ヶ月もしない内にに引っ越ちゃったみたいです(笑)
なのであなたも試してみる価値はあるかも?
最後になりますが、やたらめったら警察を呼ぶのはやめましょうね。警察も暇ではありません。
あなたが本当に困っている、あるいはうるさすぎて耐えられない、そういうときだけ警察を呼ぶようにしましょう。
警察は本当に困っている人には非常に紳士に対応してくださいます。