すごく仲のいい友達が「自分はゲイだ」とカミングアウトしたんだが・・・
僕はそのとき、その友達とでお酒を飲んでいました。
その友達をA君と名づけます。
僕は基本的に学校では5人でいることが多いです。いわゆるグループ行動って奴ですな。
理系の学生は基本、みんな同じ授業を取っているんです。だから基本一緒にいるメンバーっていうものが固定されています。A君は僕がいるグループの一人で、よくみんなで旅行だったり飲みに行ったり遊びに行っていました。
A君はもともとちょっと女の子っぽい感じの男でして、よく「Aは男でも女でもないAっていう性別だな」「Aっていう性別専用のトイレが必要」なんてことをよく言っていました。
僕はあんまりさし飲みというものが好きではないんですが、このときは珍しくさし飲みというやつをしていたんです。どっちが誘ったのかどういう流れだったかはっきり覚えていないんですが、きっと誰かの気まぐれでしょう。どっかの建物の下に気まぐれに盛り土をしない、そんな感じですね。
さし飲みと言っても所詮男二人。男同士の会話なんて限られていて、下ネタか下ネタか恋愛しかないですね(偏見( ˘•ω•˘ ).。oஇ。
だから自然と恋愛の話になるのは不思議なことではありません。
A:「おとなめがねって彼女さんとどうなの?」
めがね:「どうって言われてもねぇ笑。仲良くやってるよ。」
A:「最近のデートってどこ行った?」
めがね:「最近は・・・火星かな。」
A:「へぇー。すごいすごい火星楽しいよね。(棒)で、どこ行ったの?」
めがね:「火星だよ?火星っていう焼肉屋」
A:「なんじゃそりゃ」
こんなガールズトークを男二人でキャピキャピやっていました。あ、これはボーイズトーク?
そんなボーイズトークに花を咲かせていたんだけど話している最中に1つだけ気になることが・・・・それはA君の話があまり出てこないということです。
めがね:「そういやAの恋愛事情って聞いた事無いけどどうなの?」
A:「ん~~~まぁ俺のことは今はいいのさ。」
めがね:「えぇ~!?こんなに俺のこと話してるのにマジ?」
A:「まぁ僕の話は後でするさ。」
A:「それよりめがねは彼女の誕生日とか何したの?」
めがね:「えぇ~。マジか笑。誕生日はお台場だった気がする」
見たいな感じでなかなかAの恋愛話が聞けません。この時はトークというより裁判での検事と被告人のような会話。ひたすら質問をされて答えられるやつだけ答えていくという流れです。もう店員さんに弁護人になってもらって「異議あり!」って叫んでもらいたかった。
ただ腐ってもおとなめがね。自分の話より相手の話がご馳走の僕。このままで終わるはずがありません。
めがね:「さて、そろそろ暴露するときがきたようだよA君や。」
A:「う~~ん」
めがね:「カツどん食うか?」
A:「おなか一杯だし・・・ってかカツどん無いっしょ。」
めがね:「冷静に返すね笑。」
めがね:「とりあえず今付き合っている人とかいるの?」
A:「まぁ・・・いるっちゃいる。」
ここで爆弾投下。全く女気のないA君がなんと付き合っていると。まってまってお兄さんそんなの聞いたこと無いよ!え、なんだなんだ?どしたどした?僕にとっては安倍首相がカツラだって記者会見したようなビックニュースです。
めがね:「えぇぇぇぇあfっヴあんw!?」
めがね:「マジ!?めっちゃ以外!!!なにそれ!!」
めがね:「えっえっ。まってそんな気配全く無かったやん。」
めがね:「マジで付き合ってんの?」
A:「一応ね」
めがね:「え~じゃあBとかCが彼女欲しい!って言ってるの高みの見物してたのか!」
*BとCは一緒につるんでいる友人
A:「いや、そういうんじゃないよ笑」
めがね:「いやそういうんじゃよ」
めがね:「ってかマジかぁ。ちなみに俺の知っている人?」
A:「いや、全然知らない人だよ。大学の人じゃない」
こんな感じで「どこで出会ったの?」とか「どんな人?」「どんくらい付き合ってるの?」なんて質問攻撃。ずっと俺のターン!!ってな感じで質問攻撃。
それにしてもまさかAに彼女がいたとは。
めがね:「いや~でもAに彼女がいたなんてビックリだわ。」
A:「・・・・・・・・」
めがね:「Aもやることやってんやなぁ」
A:「・・・・・・・・」
A:「でも・・・彼女じゃないんだよね。」
めがね:「ん??どゆこと?」
A:「・・・・ん~彼女じゃないんだよ」
めがね:「ん?イケナイ関係ってこと?」
A:「いや、そうじゃなくてね~」
A:「・・・・・・」
A:「彼女じゃなくて彼氏ってことになるかな。」
めがね:「ファッ!?」
ここで今世紀最大のビックニュースが発覚。もしニュースゼロで安倍首相がアンダーヘアの手入れをしているというニュースが流れたとしてもここまで僕は驚くことはないだろう。
A:「僕って男の人が好きなんだよね。」
A:「いわゆるゲイってやつ。」
めがね:「え・・・ゲイってあのゲイ?」
A:「そうそう、あのゲイ」
めがね:「・・・・・」
めがね:「マジか」
そうAはゲイだった。
話は変わるが僕は仕草が女性っぽいことがあるらしい。だからたまに「お前ってそっちの人?」なんて冗談で言われることが多い。
これは皆が冗談で言っていることであるし、僕もそれは分かっている。
ただそうやって冗談ばっかり言われているからこそ、逆に身の回りにゲイの人がいるなんて思ったことも無かったし、想像もしていなかった。
だからこの爆弾発言は本当に衝撃的だった。
そんな驚いている僕に対してA君は誤解の無いようにと必死に僕に説明を始めた。
A:「変に勘違いしてほしく無いから言うけど、よく普通の人がゲイって聞くと・・・「え、俺狙われてるの!?危ない危ない」なんて言う人いるじゃん?」
A:「あれって失礼な話で僕たちも選ぶ権利あるしって思うんだよね。」
A:「僕たちにも好みってあるから誰でも良いって訳じゃない。」
A:「だから変に勘違いしたりしないでね。」
A君の必死さが非常に伝わった。本当に勘違いをしてほしくなくて本気で言っていることが良く分かった。良く見てみると平静を装っているものの、少し顔がこわばっている。
やっぱりそういうことをカミングアウトするのって怖いんだろうなと思う。
引かれちゃうんじゃないか?受け入れてもらえないんじゃないか?変な勘違いされちゃうんじゃないか?
そういう感情が渦巻いていたんだろう。
わかってるよA君。僕はそういうのに偏見は無いし、変な勘違いとかしないから安心してくれ。
そういう意味をこめて僕は一つ重要な質問をしてみた。
めがね:「え、もしかして俺狙われてる!?」
A:「だぁ~~~!!だから違うってーの!!(怒)」
A:「おとなめがねはマジ友達だからそういうんじゃ無いって(怒)」
A:「ってかAはゲイにはモテない部類だよ。ゲイって男らしい人がモテるから。」
A:「マッチョだったり、毛が濃かったりそういう男を感じる人ってこと。」
A:「おとなめがねはガリガリだし別に男っぽい訳じゃないじゃん?むしろ女っぽさがあるし。」
A:「だからおとなめがねはゲイにはモテないし、そういうんじゃない。」
めがね:「お、おう。なんかすまん(泣)。」
どうやら僕は空気を読み違えたらしい。冗談を言ってはいけない状況だったようだスマソ。
この後A君の過去から「ゲイとは?」まで色々質問しまくった。
色々話を聞いて思ったことはただ一つ
あんまり俺と変わんないじゃん
ってこと。
普通の男女の恋愛と何も変わらない。ただ相手の性別が違うだけ。
本当にただそんだけなんだなということが分かった。
今回、A君の説明が分かり安すぎて結構ジェンダーに対しての理解が深まったので、別に記事を書こうと思っています。良かったら見てください!
とりあえず、今でもA君と仲良くやっていますよっ
ちゃんちゃんっ
よかったらシェアしてくれると嬉しいです。