触媒とは?わかりにくい触媒についてわかりやすく説明してみる
こんにちは!夕食は腹8分目で終わらせようと決意したのに吐くまで食べてしまうおとなめがねです!
僕は触媒を研究している学生でした。みなさんは「触媒」という言葉を聞いた事はありますか?
触媒って普段はあまり耳にしない言葉なので知らない方も多いかと思います。
でも僕は「触媒」を研究している人間として少しでも触媒というものを知っている人が増えるといいなと思っています!
そこでちょくちょく「触媒」に触れる記事を書きたいのでそもそも触媒とは?を説明したいと思います。
触媒の定義
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典によると
一定温度での化学反応の速度を増大させながら,反応終了後も反応前と同じ状態で存在するため化学量論式には現れない物質。
となっていますね。念のため他の文献も引用してみることにしましょう。
「新版 新しい触媒化学」によると
反応速度を著しく増加させ、自身は反応の前後で変わらない物質
となっています。
つまり触媒は「化学反応の反応速度に関与」するものの「触媒自体は変化しない」ものであるということがわかります。でもこれでは少しわかりにくいですよね?
では少し日常生活になじみ深いものを用いてわかりやすく説明したいと思います。
酵母は触媒と似た機能を持つ
化学反応という言葉はあまりなじみが無いかもしれませんが、発酵という言葉はなじみがありますよね!
その発酵は実は酵素の触媒作用によるものなんです!そこで大豆から味噌が出来る流れを例に触媒について説明したいと思います。
例えば茹でた大豆はほっといても発酵が進行し、やがては味噌になります。(実際にはなりませんが・・・)
しかし、このように大豆に全く手を加えずに自然に発酵が進行させるにはとても時間がかかります。
そこであえてここに酵母を加えるとどうなるでしょうか?
通常よりも速く発酵が進行し、より早く味噌が出来ます。コレは酵母には発酵を促進させる効果があるためです。
このように発酵を促進させる酵母は、化学反応を促進させる触媒と同じ働きをしているんです。
もちろん発酵が進んでも酵母自体はそのまま変化せず、酵母のままですよね?
つまり酵母は発酵を促進させるものの、酵母自体はそのまま変化しないであり続けるんです。さっきの「触媒」の定義に近いですよね?
これがまさに触媒です。
自然と化学反応が進むような溶液の中に触媒を加えると、化学反応が進むスピードが上がります。
しかし、化学反応は進むのですが触媒そのものは加えたときの状態と変わらない、それが触媒です。
触媒にはコックさんのような機能もある!?
さっきの例のように触媒には化学反応を促進させる機能があることを説明しました。
しかし、触媒はただただ反応の速度を上げるだけではなく、通常では起こらない反応を進行させる効果もあるんです。
つまり反応速度がゼロのものの反応を促進させる効果があると言えます。これをコックさんを例に説明したいと思います。
食材はそのまま置いておいても勝手に料理にはなりませんよね?
そこでコックさんの登場です。食材はそのまま置いておいても食材のままですが、コックさんが食材を調理をすることで料理でと変化します。
触媒にもこのような機能があります。
食材が反応する物質だとします。この反応物質は触媒を加えなければそんままなんの化学変化も起こしません。
しかしここで触媒が加わることでそのままでは起こりえなかった化学反応が進行し、他の物質へと変化します。
触媒はこのように通常起こらない化学反応を進行させることが出来るんです。すごいですよね!!
より専門的な説明が欲しい人はコチラをご覧ください!
触媒学会より「触媒とは」
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